人工芝を初めて敷く場合、分からないことも多いはずです。
中には「人工芝を敷いたけど悪臭が気になる」「人工芝の表面が凸凹してきた」「害虫が発生した」などといった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
実は悪臭やカビ、表面の凹凸などのトラブルは人工芝の水はけの悪さが原因です。
この記事では、人工芝の水はけをよくし、悪臭やカビ、表面の凹凸などが起こりづらくなるする工夫についてご紹介します。
水はけの悪さは人工芝のせいではない
現在販売されている人工芝は水はけをよくするために水抜き用の穴が開いています。
人工芝そのものはこの穴があることによって台風などで大雨が降った場合を除き、余分な水を排水することができる仕組みになっています。
では、人工芝自体は水はけが良い作りなにも関わらずなぜ水はけが悪くなってしまうのでしょうか。
それは、人工芝の下地に問題があります。
人工芝の水はけが良くても、その下地の水はけが悪いと下地の部分に水が溜まり続けてしまうのです。
水はけを左右する人工芝の下地とは?
人工芝の下地とは、人工芝が敷いてある接地面のことです。
一般的な家庭に人工芝を敷く場合の理想的な下地は3層になっています。
まずは雑草や石を取り除いた地面が一番下にあり、その上に水はけのよい砂地、除草シートの順に層になっていることがほとんどです。
この3層の下地の中で最も重要なのは防草シートの下にある砂地の部分です。
例えば、砂地の部分に保水性が高い園芸用の土を使用してしまうと雨が降ったあと人工芝の表面に凹凸ができてしまう場合もあります。
これは土の中に溜まった水分が行き場をなくしてしまうことが原因です。
凹凸やカビ、悪臭、害虫などを発生させないためには、下地の水はけをよくする工夫が必要です。
下地の水はけをよくするための3つの工夫
水はけが悪い下地を使用してしまうと、人工芝の水はけが悪くなり、結果として表面の凹凸やカビ、悪臭、害虫などが発生してしまいます。
では、これらの問題の原因である下地自体の水はけをよくするためにはどうすれば良いのでしょうか。
主に次の3つの方法があります。
その1、川砂を敷く
川砂は水はけが良いため、人工芝の下地にぴったりです。
コンクリートや硬い地面などの上に直接敷いた場合、人工芝に水抜き穴があっても下に浸透せず地面を流れてしまいます。
しかし川砂を敷けば川砂に水が浸透し、砂の層を通って排水されるため、水が溜まることはありません。
川砂を敷く場合はしっかりと転圧し、川砂を固めましょう。
転圧することで人工芝を敷いた時に凸凹なく綺麗に仕上がります。
その2、傾斜をつける
住宅を建設するためにつくられた造成地では、水平に整地されていることがほとんどです。
そのため水が流れるための勾配がなく、水はけが悪くなってしまいます。
すでに家が建っているという場合は庭に傾斜をつけることで水はけをよくすることができます。
その3、水はけを良くする装置を設置する
川砂を敷いたり、傾斜をつけたりする他にも、暗渠排水や雨水浸透ますといった水はけをよくする装置を設置する工夫もできます。
暗渠排水とは穴の開いたポンプから雨水を集め、側溝や下水に流すという装置です。
土地の外まで直接水を排出するので、十分な効果を期待できます。
雨水浸透ますは雨水を地面や雨どいなどから集めることができる装置です。
側面や底面にある穴(浸透孔)から地下水として循環させます。
そのような装置を使う場合、費用はかかりますがかなりの効果が期待できるため、人工芝を敷く際に設置するケースも多くあります。
水はけの良い下地を用意して表面の凹凸やカビ、悪臭や害虫を防ごう!
実は人工芝そのものの水はけよりも下地の水はけの良し悪しの方が重要です。
下地の水はけが悪いとカビや害虫、悪臭が出たり、人工芝の表面に凹凸ができてしまったりする原因となります。
しかし下地に気を付けても、もともとの土地の水はけが悪い場合もあるかと思います。
その時は傾斜をつけるなどの工夫をすれば水はけの悪い土地の水はけを良くすることもでき、人工芝を綺麗に長持ちさせることができます。
このように、人工芝を設置する際には人工芝が綺麗に長持ちするように、人工芝の品質だけではなく、その下地の水はけをしっかり考慮するようにしましょう。